日本の伝統的な型染を基に芸術性の高い染色を 創始した人間国宝 芹沢銈介の作品です。 鮮やかな色彩と深い精神性をそなえた芹沢の仕事は 「型染」という語ではくくりきれず、1956年、 重要無形文化財保持者（人間国宝）の認定にあたっては 「型絵染」という新しい分野が考案されました。 その作風は今なお新鮮で、圧倒的な存在感を放っています。 本作品は、柳宗悦を通じて日本の精神で表現された 『ドン・キホーテ』を熱望するアメリカ人コレクターの 依頼を受けて作られた「絵本どんきほうて」より、19場面 「灰となる村の武勇傳」の板絵です。 20世紀初頭にスペインの古典に対してオリジナリティ 溢れる表現を展開した芹沢銈介の素晴らしい作品です。